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アナセン・アイソポス・グリム
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作詞 水無月 四葉 |
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“寂しい”は封印を解く呪文
口にすれば私の世界が崩壊する
弱さを他人に曝け出して
無防備になるような気がして
堪えた涙も 消した表情(かお)も
何もかもが
今にも崩れ落ちてしまいそうで
怖い・・・
甘えんぼで泣き虫で
人一倍寂しがり屋だったから
独りで生きられるように
入口も出口も自分で塞いだ
硝子の風船に溜め息を集めて吹きこむ
ひび割れて今にも砕け散ってしまいそう
でも捨て猫には餌はやらないで
それは愛じゃなくて情け
中途半端な愛はいらない
飢え死にの方が温かくて優しい
孤独のドレスを身にまとって
ポーカーフェイスの仮面を被る
営業スマイルの香水をふりかければ
私もシンデレラになれるんだよ
耳鳴りのような喧騒
モノクロームの教室
乾いた涙で描いた魔法陣は
身を守るための結界
このままで良かったんだ
傷つきやすいスキルラの花は
陽の光を知らずに枯れるはずだったのに
禁断の実を口にしたイヴは
もう彼女の世界へは戻れない
花に埋もれた硝子の棺で
白雪姫は王子様のキスで目覚める
カクテルパーティー現象 あなたの声で
紅く色づく モノクロームの映画
「愛しい」と書いて「かなしい」と読むなんて
誰が作った言葉なんだろう
あなたにそばにいてほしいの
お願い 私を絵本に連れ戻して
私という名の絵本の 私が主人公の物語へ
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