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拝啓
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作詞 梅桜 |
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お元気ですか?
私は変わりません
貴女の前から
私が消えたあの日
泣いてくれたという
話は本当ですか
なら嬉しいけど
嘘でもかまいません
あの日私が言ったことは
今も貴女を蝕みますか
忘れてしまってはいませんか
ありのままの言葉でしたよ
傲慢な貴女が私に
笑いながら言った言の葉
どれほど傷つけられたでしょう
心身ともにぼろぼろでしたよ
だから私はああ言ったんです
貴女は泣いてしまったけれど
「貴女は傲慢が過ぎたんです」
「もう誰も貴女を見ないでしょう」
あれから数年たって
貴女は変わりましたか?
私は変われません
貴女を許せません
どれほど大人になって
数多の年を経ても
あの日が蘇ります
先へ進めないのです
私がまだ変われない理由は
忘れる気がないからなのでしょう
屋上で私を突き落とした
血濡れになったあの日のことを
貴女は後悔を知らない人で
容易く一線を越えましたね
それがあまりにひどかったので
私は空に身を投げました
貴女は気づいてくれたでしょうか
自分がどれほどのことをしたかを
私は貴女に傷つけられて
その傷がまだ癒えていない事を
貴女がわかってくれればいいです
私はそれで救われますから
それでやっとここから先に進めますから
今の私は死んだみたいです
貴女もたぶん同じなのでしょう
あの日から生きてなどいません
体が動いているだけです
だからお互い生き始めましょう
あの日の悪夢を消し去りましょう
自分たちを救い出すために
お互いが生き直すために
では、お元気で。
敬具
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