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苦寂
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作詞 毳 |
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火にかけっぱなしの
やかんが鳴いている
曲かけっぱなしで
ぼくが泣いている
別に感情移入が
得意なわけじゃないけれど
こんなさみしい朝は
自然と音に溶け込める
イメージした未来の自分の
光が眩しすぎて
今、必死にもがいてる自分は
影に怯えている
この手でつかんだつもりの
何かはこぼれおちて
その手を開いたときに
何が残っているの?
もうこれ以上はもとめないから
今まで僕が集めてきたものは
せめて僕が消えるまでは
心(ここ)に残っていて
窓を開け放つと
ことりが啼いている
君は心閉じて
ひとりで泣いている
別に理由はないけど
自分のことで精いっぱいなのに
こんなさみしい人は
放ってなんかおけなくて
飾ることを知らない君の
純粋さに憧れて
裏の顔しか知らない僕は
光に怯えてた
この手でつかんだ腕は
するりと抜けそうで
しっかりつかんで離さない
初めて想った人
もうきみ以上は求めないから
今まで僕が集めてきたものは
全部無くなったっていい
君は残っていて
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