|
|
|
シワスバレ
|
作詞 void |
|
毎年ここで 待ち合わせていた
助手席のドア 覗いた横顔
エレベーターが ガラス越しから
浮き上がるのを いくつも数えた
雪の降らない都会では フリースの手触りと
木々に絡んだ電飾と 靴底のザラツキが
季節を教える
瞬きを忘れるような 青い 蒼い 師走晴れ
透明な空気揺らして 舗道 照らす シワスバレ
最後にここで 別れた明け方
白い吐息と 遠のく足音
背中に投げた 掠れた言葉が
鼓膜の奥の 向こうで軋んだ
冷たくなったドアノブは 触れること拒むよう
忘れられない痛みだけ 指先に置き去りで
ひとりを教えた
閉じた目を開けてみたんだ 青い 蒼い 師走晴れ
せわしないコートの列が 舗道 埋める シワスバレ
陽に灼けたポスターのよう 褪せた 冷めた 師走晴れ
透明な空気揺らして 舗道 照らす シワスバレ
キミの いない シワスバレ
|
|
|