|
|
|
鉄塔
|
作詞 void |
|
大樹と見紛う それは鉄塔
雲を貫いて 身じろぎもせず
時代を違えた 青空の下
そこにある意味を 知る者はない
空を目指して 高く高く絡む 葡萄の蔓が
枝の先から ポツリポツリ落ちる 朽ちゆく果実
支配するのは たやすい道理
説いて語るに 幼稚な摂理
血で濡れた大地には 命が宿らず
潰された紫に 魂宿らず
奇蹟さえ溢れてた かつてのそこには
悲しみも滲まない 今あるここには
訳なく頬を 打たれるような
訳ない怒り どこにあるもの?
怯える先を 紛らすように
安らぐ心を どこに探した?
何を崇める それはいつから?
何に抗う それはいつから?
何を信じる それはいつから?
何に従う それはいつから?
砦と見紛う それは鉄塔
守るべきものは はたして何か
疑問の数だけ 積み重ねども
ついにその答え 知る者はない
空を目指して 高く高く伸びた 鋼の柱
とうに主なき 今日も明日も 大地見下ろし 独り
支配するのは たやすい道理
説いて語るに 幼稚な摂理
跡形も消え果てて 崩れる響きを
受け止める者がまだ どこかにいるのか
奇蹟さえ導くと かつて記された
喜びも灯らない 遥かな未来に
|
|
|