|
|
|
風を感じて
|
作詞 莎雪 |
|
歩き疲れた僕を追い抜くように
駆けてゆく風
見えるはずのないそれを
ただ立ち止まって黙って見送って
進むのはダルいんだ
頑張ったってあんなふうに速く
遠くへ行ける訳じゃない
こうやって風に吹かれている方が断然楽だから
良いじゃないか 此処で止まっても
踵の潰れたスニーカーじゃ
とても前には進めない
だから… これで良いんだ 僕は
香りを 温度を 季節を
伝えては去る風の中
変わらない僕は、ただ
僕は、ただ…
風を感じて大地に立ち尽くす
想像してた未来はどんなんだった?
頬を撫でる風
僕には優しすぎるよ
顔を歪めて黙って踞った
進むのは怖いんだ
頑張ったって何処かに必ず
ゴールがある訳じゃない
進んだその先
僕が存在出来るかも わからないのなら
スニーカーの靴紐が切れたんだ
足を挫いたみたいだし
膝だってもうガクガクして笑っててさ
分かるだろ?
ぼろぼろなんだ
前になんて進めやしない
だからさ、だから……
――…ねぇ
こんな僕でも強く……変われるかな?
涙を堪え唇噛み締めて
踵の潰れたスニーカーを放り投げて
地面を蹴って走る
風を追い抜いてゆく
香りを 温度を 季節を
自分から迎えにいこう
変わり続ける風の中
走り続ける僕は、ただ
僕は、ただ…
風を感じて大地を蹴り上げる
|
|
|