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レポート
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作詞 ぽたま |
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返却されたレポート 評価は最高のAランク
だけど僕の気分は 最悪のDランク
あの惨劇を 客観的に考えてまとめる
そんなこと できなかったのに
資料を集める手が震えた
唇を強く噛み締めて 口内炎ができた
気付けば 思い出しながら 泣いていた
ひとつの灯もない 真っ暗な街
皮肉にも 無数の星が 空に散りばめられ
人々の傷と 悲劇を照らす
奪われた場所 からっぽの手のひら
どこを目指せばいい? 何を描けばいい?
日が昇っても 踏み出せない足
「何もわからない」 うずくまったまま呟く
涙も言葉も 乾き切っていた
あれから7ヶ月 いろんなことが変わっていった
笑えてる ちゃんと 笑えてる
みんなが 前を向いている
口内炎が治っても 痕が残るように
完璧に癒えなくても 進めているなら
先生 訂正してくれ なんて言いません
もちろん 僕も書き直そうとは思ってません
ただ 僕が本当に欲しかったのは
最高ランクの評価なんかじゃなくて
あの惨劇を乗り越えた人たちの 勇気でした
綺麗事だと言われても それで評価が下がっても
数値じゃ測れない 大切なものが たくさんあるんです
って感想部分に書いた 先生 わかってくれたかな
レポートも ここで言いたいことも
何ひとつ纏まらなかったけど
今日の地球で 涙より笑顔の数の方が多いことを願って
悲劇も喜劇も背負いながら 再び 歩き始める
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