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ふたり
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作詞 ぽたま |
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携帯の着信音で 目を覚ます
「おはよう」 電話越しの愛しい声
慌てて外に出たら 鞄片手に待ち伏せする君
迎えに行くって言ったのに 行けなかった
「いつも私からね」 笑って君は言うけど
朝早く起きられたら 僕が迎えに行くよ
それっていつ? いつだろう 5年後? 10年後? 100年後?
それまで待ってくれるの? それまで生きてられるかな
でも明日はきっと行けないから やっぱりまだ待っててね
いつもの帰り道 でも今日は遠回り
「帰っても暇だから」 隣にはおどけた君
それでも時間は 僕らに別れを告げるから
繋いだ手を離して バイバイする
「ねえ まだ五分も経ってないよ」 僕の声
「駄目だった?」 君が寂しそうに呟いた
あれから何分? わかんない 5分後? 10分後? 一時間?
そんなに経ってないでしょ だってまだ手が温かい
それなのに 僕らはお互いの証明がないと 不安になるんだ
ミルクを与えられた赤ん坊が 泣き止むように
声 温度 それがあれば 不安は吹き飛んでいく
結局何が言いたいかって? そんな簡単に言えないよ
今言わなくていつ言うの? ああそれもそうですね
じゃあ言うから 笑わないで聞いてね
僕は 君がいないとこの先やっていけないし
君もたぶん 同じだと思うんだ
だからこれからも よろしくって 言いたかったんだよ
電話越しの愛しい君 すすり泣く音と同時に
「よろしくね」 震えた声が返ってきた
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