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半透明な世界で生きる少年
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作詞 螺旋兎3 |
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覗き込んだ海岸線の隙間から神秘が観える
塞いだ記憶の奥底にある罪の過去を
消し去るように「信じて欲しい」と
縋る声は 誰かの叫びと酷似していた
透明じゃない 透明じゃない 確かにそこにある
飛んでみた空 月の裏側で
神様が眠っていて、潜ってみた海 渦の中心で
天使が踊っていて、「何を望んで此処に来たのか」
その眼差しは興味など無くても 例外なく僕は尋ねられる
晴れ渡る飛行機が切り裂いた天国が観える
忘れた記憶の断片にある幸の過去を
思い出せるように「あきらめないで」と
響く声は 軌跡の道しるべ まだ聴こえる
汚いままで 美しいままで 受け入れて欲しい
飛んでいた空 月の裏側で 神様が眼を覚まし
潜っていた海 渦の中心で 天使がこっち見て
僕をぼんやりと眺めていた
その眼差しは憂いなど無くても 貴方は僕に言いました
「疑うことは容易いけど
信じることを突き通すのは困難だろう
多分それは、ずっとこれからも続いてく
そして、くだらない事に埋め尽くされて
キミの心は 昔より 汚れてしまうと思う
でも どうか 平穏たる道を進んで
急がないで ゆっくりでいいんだ
もっとゆっくりでいい
キミを追い込む破滅 キミを包み込む不幸せ
渇き続ける喉 ありふれた恐怖や絶望
神様が眠ってても 天使が泳いでいなくても
この世界が嘘でも―――、キミは生きてるんだよ。
それだけは疑いようもない。
キミが悲しみのない明日を願うのは
半透明な綺麗な心を持っているから
それだけは誇ってよ そして笑ってよ
その笑顔がいつか報われる日を見てみたいから」
飛んでいた空 月の裏側で 神様がまた眠り
潜っていた海 あの海底で 天使が空に帰り
僕は忘れてた夢を思い出した
その眼差しに戸惑いなど無いから もう僕は戻らないよ
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