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秘メタル手ノウチ
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作詞 捺 |
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雑踏に埋もれた二人
流れに逆らう僕らがいる
冷たい視線に
君の体温だけが温かい
誰も気づかない
踏みつけられた花の痛みも
はぐれた子供の寂しさも
誰よりも気づけているんだ
刺さる視線に 掌は抉られ
心無い言葉に 流されかけても
必死に縋り付いた
諦めない事を 諦めないと決めた
だから僕らは繋いだその手を離さない
喚いて叫んで暴れて
流れに従う彼らを見た
やるせないと
零した僕は君を抱きしめた
違うのだろうか
僕らの抱く感情は他人(ひと)と
囁く愛の言葉の類は
一字一句違わぬというのに
とうに傷だらけの 君の手は
何より深く 僕の心を突き刺す
諦める事を 諦めた情けない僕はただ
震える嗚咽を 漏らすだけだった
君を愛した 人間(ひと)を愛した
君という人間(にんげん)に恋した
傷は二人で舐めあえば良い
目尻にキスを落とせば良いさ
その手の内に希望があるから
僕らはこの手を離せない
雫が止んだ 震えも止んだ
君の体温に当たって溶けた
確かに君は傍にいる
星も月も 僕らのではないけれど
見せなきゃいけない 僕らの宝を
掌の中を 開けるときが来るから
そう 僕らは繋いだその手を離さない
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