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ブリキの王子とお姫様
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作詞 ぼかる |
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ブリキの王子は姫を探し続けた。
過酷な旅に関節は朽ちてゆく。
ガラスの心にヒビが入り続ける。
過労の度に感覚は麻痺してゆく。
姫は居なかった。
王子の妄想だった。
羽を休めたかった。
王子は孤独だった。
一途な想いだけが勇気に変わって
王子の背中を押してくれた。
疲れが溜まってきた。
少し眠ろうか。
眠りから覚めたらまた歩こう。
姫がやってきた。
王子は笑顔だった。
幸せな瞬間が
王子に訪れた。
一縷の望みだけが希望に変わって
王子の背中を支えていた。
夢は覚めなかった。
一つの人形が
砂漠にポツンと倒れていた。
姫はいなかった。
王子の夢だった。
ブリキの王子は微笑んでた。
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