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笹舟
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作詞 レディ・ベロニカ |
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おおげさに倒れこんでは
避けて歩く脚の群れをにくみ
氷みたいな石畳に
吐かれた唾をじっと見ていた
退屈が友達だった
そして僕は大の友達思い
孤独はいいライバルだった
ぶつかり合い 最後は手を組んだ
七夕は過ぎて 笹の葉は枯れて
吊るした願いだけ色あせない
乗せてよ あの波に 君がやるように
あざやかな腕前で うまくやれたらいいのに
鉛筆の削りカス増えるほどに 背丈伸びて
なにも変わらないほうがずっとマシじゃないのかなぁ
寝違えて歪んだ背骨
控え室で折れてしまった心
雨にも風にもボロ負けで
傘差したら すぐ吹き飛ばされた
花飾りつけたママとパパはキス
退屈な僕は切符を買った
空けてよ その座席 座れそうじゃない
睨みつけたい気分で吊り革握りしめる
旋律の合間に響く停車駅 『次の次だ』
意味もなくつぶやいてドアの側へ移動した
虚無の海にいま 笹舟は浮かぶ
いつかの願い 捨てられないまま
止まないその波に運ばれるなら
たどり着けるんじゃない 果てなき海の「果て」まで
陸地がもし見えれば振りかざせ その願いを
「ここはどこ、わたし誰?」 それは横に置いといて
なにも変わらないよりはずっとマシだって信じたい
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