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燕
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作詞 DEN |
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“好き”が正しくて“嫌い”が間違い
なんて 誰も決めていないだろう
争いのない 世界の果てでは
その二者に大して違いはないそうだ
光を覆うくらいの深い影を得るためだって
幾つもが寄り添いあって生まれる
新しい出会いの中で互いに紡ぎあうそれは
影が影のままあり続ける理由だ
燕が幼子の為 忙しなく飛んでいくのを見て
「また、明日は来るのだろう。」と思った
あてもないまま 探し始めた
「自分」という落し物見つからなくて
暗闇の中 触れはしない
未来まで目を瞑っている僕だから
辛くも猛り立つ燕が先に見据えているそれは
そのまま 自分のものとも同じなのだろう
綺麗な羽見せられず ずっと傷ついていただけなのに
何故幼子は 羽を広げ羽ばたけるのか?
行く先々で 迷いがあるから
一度立ち止まり見つめ直せる
踏み出す先の 一輪の花は
僕の未来で逞しく咲き誇る
蜃気楼の向こう側に見える景色は
世界の果てを震撼させた
“好き”が正しくて“嫌い”が間違い
なんて 誰も決めていないだろう
争いのない 世界の果てでは
その二者に大して違いはないそうだ
一世を終えた 燕が残した
泪にきっと悔いはないのだろう
そっとすくって 風に託したら
僕もまた ゆっくりと歩き出そうか
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