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御飯事
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作詞 FU-TO |
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風呂敷の上の狭い御家に
御椀御茶碗を並べましょう
砂の白米に泥の吸物
笑って衒って召し上がれ
御砂糖を掛けた脆い城に
寄り切り蟻の行列の歌
土の御団子 赤い爪先
洗って磨いて雄花の菜
通りの噂は聞かぬ
老いも若きも要らぬ
遠い御空は御免
砥いだ思い出写し
貴方のことを愛している
怨んできました空の色に
擦れつつ熟れつつ灰の香り
明日の天気は何?
滲んで孕んだ大雨が好い
御帰りになった貴方の服
横目で隠した御酒の匂い
徒然重んじ歌ってても
無くし崩された他人の仔
来い来い明日の着物は
赤い正装でしょう
砥いだ包丁ならば
素敵な菊が描けるの
あの子の不幸を愛している
貴方のすべてを愛している
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