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ある少年の慎ましやかな幸福
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作詞 葦炉 |
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縋るのなら俺にしとけ
あいつにはお前の悲しみなんてわからない
(俺の痛みがお前に伝わらないのと同じだ)
お前が愛するのはあいつでいい
あいつが大事にするのもお前でいい
だから縋るのだけは俺にしとけ
(傷つくのは俺だけでいいんだ)
損な役回り
どこまでオヒトヨシなんだ
馬鹿みたいな笑顔貼り付けて
自分に呆れてため息一つ
二人とも大事だ
それ以上に自分が大事だ
二人共好きだと思える、偽善者面した自分が好きだ
恋も友情もどちらもとる方法なんて見つけられなかったから
どちらも捨てる道を選んだ
なのに中途半端に手元に残して
ぼろぼろ取りこぼしながらも必死に握り締めている
絶対的な矛盾の中で
俺はまたため息一つ
「縋るんなら俺にしとけ」
あいつにはお前の不安なんてわからない
お前にもあいつの不安がわからないように
弱音を吐き終えたらさっさと笑って
とっととあいつの元へ行ってやれ
それがたぶん俺の幸せだ
(なんとも慎ましやかな幸福なのだろう)
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