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今日の空も
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作詞 乱歩 |
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過去なんて簡単に無くなってしまうんだ
その事実を記憶する人がいなくなればね。
楽しかったこと、苦しかったこと、悲しかったこと。
これは僕の想像なんだけど、ずーっとずっと先、今から100年、200年先の未来には、
空は青くないのかもしれない。
それが灰色なのか茶色なのか、緑色なのかは分からないけど、
とにかく今の綺麗な青色じゃあ、ないんだ。
その未来の空の下、過去の空が青かったと知っている人が一人もいなくなれば、
その事実はもう事実じゃなくなるんだ。
僕たちが今、あたり前のように見上げている空は
存在しなかったことになるんだ。
毎朝目覚めるとき、笑っているとき、ふさぎこんでいるとき、
公園であくびをしながら散歩しているとき、
いつも上から見守って、そっと口づけてくれる、
真っ青な空。
その優しい人を亡くしてしまうのは、あまりにもさびしいから。
青いインクのペンを取り、まっさらな紙にこう書こう
「今日の空も青かった」と。
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