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鈍行手紙
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作詞 N. |
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行き先の違う電車に乗って
君は窓ガラス越しにこっち見ていた
息を吹きかけて文字を書き
・・・「どこへ行くの?」
僕は首を振った「わからないんだ」
するとおかしそうに笑って
「あたしもわからないの」
鈍行だからゆっくり進んでく
おかげでおしゃべりがたくさんできるね
いつの間にかお客さんは降り 一人ぽっちになってたけど
そっちの電車に君がいるから、寂しくない
急に悲しそうな顔になって
「もうすぐ違う線路だから、さよならね」
少し先にある切替口
そこでもう離ればなれ
鈍行だからゆっくり進んでく
残された時間が半端に長くて、短くて
これならばいっそ猛スピードで走り去って 涙見せず
別々に進んでくほうが、痛まずに済むよ
鈍行に乗ってゆっくりお別れ
だんだん、だんだん君と離れてゆく
僕ら二人とも大声で叫んでるのに 聞こえない
伝わってたかなぁ すごく楽しかったんだよ―――
終点の駅に一人で降り
見上げた空が綺麗な青だったから
嬉しくなって文字を書いた
「また、おしゃべりしようね」
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