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残花
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作詞 N. |
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風が散りそびれた花びらを揺らした
君は愛おしそうに残花を見て 散れればよかったのにね、と
淋しい声で呟いた
それは寒空の下でひどく小さく
僕に届く前に消えた
いつも隣にいた大切な人の
温かな手をもう一度握ろうとしても
冷たい空を掴むだけ
どうして共に走ってゆけなかったか
自らに問うても 他人に訊いても 答えなんか見つからなくて
確かな声で呟いた
私はこのスピードで歩くから、と
その声は空に響いた
いつも隣にいた大切な人の
面影を探す 花に、空に、街に、鳥に
微かに感じられるんだ
走ってたらそれも見過ごしちゃうでしょ?
だから歩いてく おばあちゃんになったとき
きっとあなたに逢えるから
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