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嘘指
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作詞 あを屋 |
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指一本で一人を救えるとして
十ある影をどうやって救おう
片手じゃ足りないから両手を使おう
指一本で一人を救えるとして
二十ある影をどうやって救おう
両手じゃ足りないから両足を使おう
限界ある指で救えるとして
際限ない影をどうやって救おう
肢体じゃ足りないなら嘘指を作ろう
嘘の指で一人を救えるとして
嘘ある影をどうやって見抜こう
嘘も真も影に見えて
嘘指が次々生えてゆき
手が手で見えなくなる
怪物の手が救おうとする
人間の手が殺そうとする
大事なモノのハズが
大事なモノがわかず
大事なモノを嫌い
褐色なモノへ変色する
嘘指が折れたとき
影と自分の音がした
指一本で一人を救えるとして
百ある影をどうやって救えばいい
一人じゃ足りないから二人で作ろう
支えてくれたのは背中越しの声
嘘も真も影に見えて
嘘指が次々折れてゆき
手が手で見えてきた
指一本で一人を救えるとして
何万ある影をどうやって救おう
一人じゃ足りないから皆で作ろう
支えてくれたのは背中越しの声
背中越しの声は私の声でもあり
隣に響くだろうか
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