|
|
|
今際の際
|
作詞 月魚 |
|
桜の花はまだ咲かぬか
せめて一目でも
見上げればあかね雲
人の世と 別つ陽炎 我が元へ
うら若き 春の美空に 朽ち果てる
今際の際に わが身を嘆く
逝きたい 舞い散る桜の下で
狂い咲いた桜の花よ
わたしの涙を 拭っておくれ
わたしの躯を 飾っておくれ
桜の花はまだ咲かぬか
せめて一目でも
見上げれば朧月夜
霞む夜(よ)は 黄泉路へ運ぶ 我が魂(たま)を
春を待つ 愛しき人の 面影を
今際の際に 儚く想う
逝きたい 舞い散る桜の下で
墨染めの桜の花よ
私の未練を 語っておくれ
私の身体を 屠っておくれ
桜の花はまだ咲かぬか
せめて一目でも・・・
|
|
|