|
|
|
愛憎劇
|
作詞 月魚 |
|
「別れて下さい。」
この言葉を引き金に
舞台の幕は開かれた
あなたはキチガイ染みていた
部屋中のものを壊しはじめた
電話線もザックリ切られた
あなたはナイフを握っていた
「殺していい?」
静かに微笑み尋ねる
まるで湧かない現実感
ここはマンションの5階で
わたしには羽も無いから
逃げる場所も見当たらない
あなたはナイフを握っていた
あなたはわたしを何度も殴った
ナイフをベッドに突き立てて
わたしの首に手をかけた
追い詰めたのはわたしでしょうか?
わたしは黙ってあなたを見ていた
あなたの脳は半壊していた
わたしの心も朽ち果てていた
あなたは何故だか泣いていた
落ちた涙がわたしの頬を伝う
わたしは黙ってあなたを見ていた
遠い昔に見た
あなたの笑顔が浮かんで消えた
もうすぐ舞台の幕が降りる
|
|
|