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アゲハ
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作詞 月魚 |
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幼い頃
蜘蛛の巣にかかった蝶を
必死で助けようとした
罠から逃れても
糸に奪われた自由
真っ逆様に地に堕ちた
パパが笑って言うの
「アゲハ。蜘蛛のご飯を盗っちゃいけません。」
ぽかぽかぽかぽか
サナギの中
すやすやすやすや
わたしは眠る
美しい羽を開いて
どこまでも青い空を飛んで
風も太陽も私だけのものだって
そんな夢を見て笑った
ぬくぬくぬくぬく
わたしは育って
すくすくすくすく
蝶になる
美しい羽を広げて
どこまでも青い空を飛んで
花も大地も私だけのものだって
そんな夢はすぐに覚めた
パパが笑って言うの
「アゲハ。蜘蛛の供物は逃げちゃいけません。」
纏わり付く糸
動かない体
開けない羽
感じない痛み
逃げられないよ 逃げられないよ 逃がさない
パパが笑って言うの
「アゲハ。 オマエハ、 イケニエ。」
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