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Fire
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作詞 野分 |
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冷めた銃身をなぞる
艶めく様は濡れた爪のよう
触れる鉄塊が本当はおまえの手だとしてももう私にはわからない
おまえも私も欲しいものはひとつだけ
行き違う平行線
流れる血まで凍ってしまえれば
深淵よりも暗い銃口が火を吹く瞬間にだけ熱を宿す
業火に踊らされても足取りだけは共に共に
その照準の先にいるのが私なら かまわないから
感傷に隠した私の真心(こころ)を撃て
醒めた銃身を撫ぜる
硝煙は無粋な残り香のよう
鉄塊はおまえに似合わないのにその手にあるときがいちばん美しい
ならばいっそ諸共潰してしまおうか
散らばる夢想の欠片
私の素足を醜く汚す
深怨よりも重い撃鉄を起こすときさえ奏でるように優雅
セイレンの魅惑でも求める声音は甘く甘く
その照準の先にいるのがおまえなら その背を抱こう
おまえを貫いた弾丸は私の心臓(こころ)で止まる
私はおまえの望む愛ではないよ
哀れなのはどちらだろう
食んだ孤独の味だけは同じ
それだけが同じ
深遠よりも難い引鉄に指をかけて何を思う?何を祈る?
どれだけ願っても叶わないならAim,Aim,Aim
その照準の先にあるのが果てならば 響け轟音
合わせ鏡のような現世(うつしよ)に永遠の銃創を
深淵よりも暗い銃口が火を吹く瞬間にだけ熱を宿す
業火に踊らされても足取りだけは共に共に
その照準の先にいるのが私でも かまわないから
凍えた血潮に残った最後の熱源を撃ち抜け
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