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あおぞら
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作詞 空色kinoko |
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蒼色の天井の下 冷たい金網に手を掛ける
なびく白が 僕のささくれた心を撫でた
真四角のベンチの上で 黄色の携帯が震えている
届く歌に 僕は振り向かず涙を押し込めた
聴こえないと 分かっているのにまた
伝わってと 声に出して叫びたくなる
下らない事だらけだと云っては
全部振りほどいても 誰にも逆らえずに
大人になってゆく世界の中
夢の流れる先を 何処かに僕は探していた
自分じゃない笑顔 世界中に振りまきながら
灰色に色褪せた影 小さな小説が手を奪う
並ぶ文字が 僕の俯いた過去の傷に沁みた
届かないと 分かっているのにまだ
欲しいままで 大嫌いだ、と叫びたくなる
大切なもの、選ぶなんて できない
失くしたくないもので 溢れた僕の時間
ちゃんと回っていく時計の下
涙が伝う事もなく 何かを僕は閉ざしていた
それが正しいのだと 壊れながら心が云った
背中に当たる声は 僕じゃなく
僕の形を呼んだ声
愛してよと 願って果たされぬまま 想って満たされぬまま
時間が過ぎ 心残して大人になっていく
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