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虚雨故の鬱、戯言とて夢幻現
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作詞 熙流華 |
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行く当て無いまま
小雨の夜道を歩く 何かを求め
闇の街燈(がいとう)が
俺を虚しさで照らす
気力の無い眼で
前だけを見つめて
ふと、浮かんだ
「ナンノタメニイキテルノ…?」
街の静寂(しじま)が心を満たす
魂さえ抜かれたような俺に降る暗さが
この煙草の火が 消えて行く様に
命の在処(ありか)さえも消えてくれるなら……
深い霧の中
いつも口に出すのは
ただ、「シニタイ」
極限の身体(からだ)
もはや骸(むくろ)とも呼べない
虐げられてきた
人生に光など見出せず
いつも幸福は逃げる
悲劇でさえも 優しい程の
言葉などで表せない 深い闇の砦
誰一人俺を愛さないなら
夜に孤独な屍を望むから……
打ち拉(ひし)ぐ雨は
人より温もりをくれるでしょうか?
命ごときは価値にならない
そう教えてくれた筈(はず)の他人(ひと)は全てでした
この煙草の火が 消えて行く様に
「イキタイ」という想いさえ消せるなら……
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