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隻翼のイカロス
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作詞 熙流華 |
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もがれた背中に嘆き 何故に青空(そら)を仰ぐ
伸ばした掌 太陽に震える
美しい双翼は片翼に成り下がり
滑稽な笑み 絶望の序章
襲い来る陽炎に 身体が疼くけれど
廻る輪廻に 揺さぶられて 今は…
右翼は背中に遺された遺言なのさ
片翼は罪の具現と言い放つ
左翼は惨めに崩れ落ちて脆いドグマ
人との絆は左翼に呑まれて
閉ざした狂気を 開け放つ瞬きさえ
見透かすように 俺を視て嘲笑う
情けない隻翼で 蒼穹(そら)へと飛び立った
だけど儚く 羽根は灼かれ 底へ堕ちてく
現実逃避するように 翔ぶけれど
太陽にさえ 触れられない
哀れ 雄々しいイカロス
It was dissolved a wing made of the wax,
and the miserable angel fell into the sea.
大空(そら)の熱と冷徹な運命に寄り添い
自ら滅びを選んだ
生まれた沈黙に 記憶を添い付けて
青空(そら)へ飛ばした。悲嘆的に 暗い安息
永遠の死を偽るように俺は
瞳閉ざした。眠るように、夢幻と願ったまま
果てない旅路に 光が届くよう
水底に写る景色
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