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蜘蛛
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作詞 屡樹 |
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ほらまた次の獲物が 愚かに悶える
生命の震動を 躰中で感じ取る
そして...鼓動(それ)は止まった
私が不器用だから 君を苦しめた
私が素直じゃないから 君は騙された
私が仕掛けた罠に 君は掛かってしまった
もう 後戻りは出来ないんだ
君ばかりが 嫌な目に遭う
そんなことは わかってる
私はずるいから 自分を犠牲にはしない
分かってる...悪いのは全部私なの
「ごめんなさい。」
心で呟いてみるけど
込み上げる笑みを 堪える術なんてない
君が堕ちる直前に 一瞬だけ覗かせたあの表情には
苦しみ 悲しみ 絶望 憎悪
汚い感情(モノ)が集まって 儚く美しかった
私は君に もう充分魅せられた
あとは君の躰を ゆっくり味わうだけ
冷たくなった君の手は 虚しく空を彷徨う
二度と焦点が合わない君の瞳に見つめられるだけで
私の心は震え ざわめく
君の肌は透き通る程 真っ白で
まるで血の気なんて感じさせない
―甘い
舌がしびれる感覚
君を貪るこの瞬間が 私にとっては何よりも心地好い時間
二度とは来ない 君と私との時間
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