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僕は道化師です。
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作詞 綺音 |
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僕は道化師です。
愛する人に愛を伝えられない
ちっぽけな道化師です。
愛する人を守る事もできない
臆病な道化師です。
派手な衣装を纏うこともなく
派手なテントで踊ることもなく
派手なサーカスの人気者でもなく
白黒の衣装を纏い
小さな街の角で 独り 芸をし
たまに来る子供に白い薔薇をあげる
不甲斐ない道化師です。
名前も家族も友人も在りません。
ただひとつ 僕に懐いた
ひとりぼっちな白い鳥に
時々パンをやる
孤独な道化師です。
そして僕は明日
この小さな街を出て
旅に出ようと思います。
別れを惜しみ泣いてくれる人など
僕にはいませんんから
静かに独り
街を出る事にします。
最後にひとつだけ。
僕の愛する人へ
手紙を書くことにしました。
決して美しい文字ではないけれど
決して上手な言葉ではないけれど
これが僕の気持ちです。
信じる神など持ってはいませんが
もしも神様がいて
僕の最後の望みを叶えてくれるのなら
いつか風が貴女の元へと
運んでいってくれるでしょう。
僕は道化師です。
風に舞う木の葉に憧れる
ちっぽけな道化師です。
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