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人魚姫
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作詞 茸さん |
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私が海の底で
貴方を想うならば
私の、声を消して
哀れむがいい
私が足を付けて
貴方に会ったのならば
私に、歩み寄って
口付けるがいい
遠い遠い地の果てで
手 伸ばして
『スキ だった』
気持ちの伝え方を 忘レテ
空回りしても
仕方ないの
だから
わかってよ――わかってよ
私が、舞い降りて
貴方を憎むならば
私は、声を無くして
振り下ろそう
私が傷を負って
貴方を求めたのならば
私は、しなやかな指で
抉られたい
赤い赤いこの口で
言葉の形を象って
滲む 息が
上手くね
吐けないのよ
雨上がりの空私を 包ンダ
戻れない時計が
刻む
最後の音
聞きたくない――聞きたくない
私が、泡となって
貴方を置いていくのならば
私を忘れないで
ただそれだけ
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