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黄昏のエピローグ
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作詞 愛弓歌 |
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夏の残り香を揺らす蜩の音色と
君の鼻歌が耳をくすぐる
二階の窓際で頬杖をついて
君は鱗雲の波に細い目をする
大きな窓は茜の風景画
小さな君の後ろ姿が可憐に映える
華奢な背中には寂しさを纏い
撫でるカーテンは羽根のようにはためく
天使が哀しげに今日を唄うから
西の空は美しく弧を燃やして
儚さの中に黄昏のエピローグを
綴り込んで夕日はさよならと笑う
秋の足音を繋ぐ木漏れ日を揺らした
風の余響がそっと優しく
二階の窓際で頬杖をついた
君の虚ろげな視界をゆっくりと染める
大きい窓は心の抽象画
見つめる僕の心情が仄かに写る
確かに別れが訪れる予感
隠す情景は胡散臭く輝く
天使が羽ばたいて行ってしまう日が
僕の胸の奥の方焼きついていて
永遠の愛の虚像のモノローグを
綴り込んで夕日はさよならと笑う
君が切なく微笑むと
僕は無理やり微笑んで
二人瞳を茜色に染めて
僕らきっと違うものを見ていた
天使が哀しげに今日を唄うから
僕の空は美しく弧を燃やして
儚さの中の黄昏のエピローグを
忘れようと世界は優しげに笑う
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