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朝焼けアンダンテオーバーチュア
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作詞 愛弓歌 |
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匂いがした 僕を目覚めさせたそれは
ひどく平凡で ありふれていた
地平が滲む 僕がさっきまでいた夢の
曖昧な記憶に 重ね合わせる
夜明け前の空をなぞる
夢物語のエピローグの軌跡
それは太陽が攫うまでの
黒のキャンバスに落とす
僕のストーリー 鮮やかな抽象画
ひどく混沌とした幸せの像
セピアの色彩に 心奪われる
匂いが変わる 僕の夢が焦げる香り
それは悲しみと どこか決意と似て
線が定まる 僕がさっきまでいた夢の
曖昧な記憶と 違うものと知る
白む空が筆を走らせ
人々の「今日」のプロローグの紡ぐ
そして太陽に攫われた
夢見た場所を探し始める
黒の五線譜に落とす
光のラプソディ ありふれた狂想曲
ひどく壮大なその幸せの像
音の一つとして 僕を響かせる
匂いが消える 灰となり陽炎に消えた
幾千の夢が 太陽をさらに回して
高鳴る鼓動を そっと焼ける地平に投げると
序曲が終わり 今日が始まる
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