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雪の中の花
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作詞 愛弓歌 |
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あたり一面、白が支配して
白くないのは私と太陽だけ
でももうすぐそれも終わり
私は次第に雪に埋もれ
凍えながら息を引き取るの
誰にも「綺麗だね」って言われないままに
そしてそれでいいと、ふっと思ったの
私は、雪の中の花
誰かの目を喜ばすような
花らしい生きがいや夢を
持つ術なんてあるわけもない
今日も一日、雪の花が咲き
太陽さえも雲に遮られて
そしてもうすぐ全て終わる
私は首まで雪に埋もれ
やっと訪れる時に安堵した
だけど「綺麗だね」って声が聞こえて
そっと振り返ると、君が立ってたの
君は、春の風に似て
周りの雪をたちまち溶かす
あなたらしく咲いてみたらと
世界は彩りを取り戻す
私は君を強く罵った
「余計なことをしないでくれないか」
君はそっと笑みを浮かべた
「生は死より怖いかもしれないけど
きっとあなたの生を必要とする人がいる」
私は、一輪の花で
良かったと今は思っている
誰かのために生きることで
生きたいなんて思えたから
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