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空に手は届かない
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作詞 愛弓歌 |
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赤の他人と最愛の人
どちらか殺さなきゃいけないのなら
間違いなく前者を選ぶだろう
それともこれは「悪」なのかな
午後の六時のニュース番組
たくさん殺された異国人より
日本人一人の死を流すことに
なぜ違和感が無いんだろう
僕にとって誰かと誰かの
命の重さは違うのかな
だってね、君やなにより僕自身の
死が怖くてたまらないのに
ブラウン管の上の「死」には
涙一つ零せないんだ
空に手は届かない
ように、他人は他人のまま
だから空に手を伸ばす僕が
胡散臭くてしょうがないんだ
戦場の街で逃げる子供
どうにか殺されないでと願う僕
だけどもしも立場を変われるとしても
絶対僕は代われないだろう
僕にとって僕とか君より
重い命なんて無いのかな
だけどね、僕は平和を叫ぶんだ
そしてそれが正しいと思う
ブラウン管の上の命より
僕の命が大切なのに
空に手は届かない
けれど、その蒼に憧れて
だから僕は手を伸ばすんだ
届かないと知っていながら
空に手は届かない
ように、他人は他人のまま
だから空に手を伸ばす僕は
少しだけでもと背伸びするんだ
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