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紙屑を読む
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作詞 愛弓歌 |
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吐き気に苛まれて目を覚ます午前2時
遮光のカーテンを僅かに開けると夜が雪崩れ込む
闇の色が変わるのを感じて少し安堵すると
ペンを握って机に向かう
くしゃくしゃの紙屑を開き 吐き捨てた詩を読む
その言葉の主は感傷的で 近視眼的で ひどく青臭い夢追い人だ
僕は君が嫌いらしいよ
紙屑を読む
君がまだ僕の中で息をしてるって
それだけでいいんだよ
吐き気に耐えられずにふと零すフレーズを
安物のペンが確かに拾って詩を繋げていく
闇の色が変わるのも気づかずただ没頭して
詩はいつしか終わりへ向かう
くしゃくしゃの紙屑を眺め 吐き出した詩を読む
その言葉の主は傷つきながら ひたすら夢を 追いかけていたあの日の僕だ
君は僕を嫌うだろうな
紙屑を読む
僕はもう大人になってしまったんだって
君は知っているだろう
紙屑を読む
君がまだ僕の中で息をしてるって
それだけでいいんだよ
白む空に 僕は目を覚ます
君が眠りに就くのを見届けると
くしゃくしゃと紙屑を丸める
僕は君が嫌いなんだよ
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