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それなりの涙
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作詞 しでん |
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浅い川べりに自転車ひとつ
かすかに濡れた学生服が
僕を退化させようとしている
ぼーっとしてたら
桜の花びら 流れてきて苦笑い
そうやって 感傷をごまかすんだ
雪崩れ込んでくる春に
僕は目を開けていられない
まだここで 座っていたいけど
誰もが通らなきゃいけない
分かれ道のトンネルの中で 僕は生きてる
涙はそれなりにしか流れず
心がぼんやりと痛み出した
暗くなってく空を見て
ありふれた感情に揺れる 帰り道
この制服とも もうすぐさよなら
なんとなく仰いだ空には 雲が立ち込めてた
もしもし 明日は晴れますか
家のガレージに自転車止めて
最後のうたを静かに歌う
僕の部屋はモノで溢れていた
カーテン開けたら
悲しみひらひら 窓の外で待っていた
それはもう 蹴りたいほど美しい
見えないものが怖くて
僕は泣いてなどいられない
だから 今 堪えているんだよ
いつかは通らなきゃいけない
ざらついたシャッター街の日々が 僕を待ってる
涙はそれなりにしか流れず
心がぼんやりと痛み出した
夜が明けるのが怖くて
頭から布団被るけど 寝られない
あの教室とも もうすぐお別れ
気になって覗いた夜空に 月と雲が踊る
こんな涙とは 今すぐさよなら
いつもの僕に戻らなきゃね 目を閉じて眠ろう
もしもし もしもし 明日は晴れますか
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