|
|
|
羽根折りて飛ぼう。
|
作詞 花水貴 |
|
この背中に生えている羽根は
何の為に存在するのか
存在する意味は有るのか
貴方に問うて返る答え
「空を飛ぶのに必要でしょう」
その背中に生えている羽根は
もう折れて使い物にならないのですね
飛べないのですか
貴方に問うて返る答え
「君が飛べれば充分だ」
そうやって人を想う事ばかりしていると
そのうちにその羽根は消え失せ
いつか下界に墜ちてしまう
「ならばこの羽根折って頂けませんか」
残酷なんかではありません
貴方に羽根が無いのなら
私にも有る必要が無いと思ったから
残酷なんかではありません
貴方の羽根がいつか消え失せるのなら
私の羽根も消え失せれば良いと思ったから
残酷なんかではありません
貴方が下界に墜ちるのなら
私も下界に墜ちようと思ったから
その白く細い手首羽根の手錠を付け
私とずっと繋がって居れば良いと思った
その美しく穢れの無い喉に手を掛け
私の手で汚そうと思った
貴方の中へ完全に墜ちてしまう前に
私の中へ墜とそうと思った
来世でもきっと廻り逢える様にと
この背中に生えている折れた羽根に願った。
|
|
|