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七夕
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作詞 夜塚とも |
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空には雲がかかっていて
今年も二人は出会えそうにない
物憂げな空はついに涙を流し始めた
僕は明かりを消した部屋でその音を聴く
憂鬱の雫はさらに勢いを増して僕の心に響く
騒がしく、そして静かに
暗闇の中で目を開く
薄く部屋の様子が見える
蛍光灯、机、積み上げられた本
しわくちゃの服、うちわ、ごみ箱
憂鬱だった気持ちが解けていく
何もうまくいかない
自分の運命を嘆く
もう存在ごとなくなってしまいたい
今までそう思っていたはずなのに
涙と一緒に流れていってしまったのか
窓を開ける
相変わらず不機嫌な雲が空を支配している
今年も二人は出会えそうにない
それなのに毎年一度、会いたいという思いだけでこの空をさまよう
十年、百年、千年、永遠にたとえ会えなくても
そう考えたら僕の憂鬱なんて可愛いものなのかも知れない
来年はきっと会えるよ
僕もきっと変われるよ
窓を閉める
この音は新しい僕の序章だろう
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