|
|
|
苺ミルク
|
作詞 toh |
|
偏ってしまうのが怖くて
買うのをやめた苺を
いまさら がしがし と、ミルクに混ぜて
食べるあたしがいる。
冷蔵庫は、ひんやりと冷たく
さっきつぶしてしまった苺のかけらが
真っ白いはずのドアを
赤く染めている。
泣きたいのは、あたしなのに。
こぼしたいのは、あたしの心なのに。
「君は間違ってない。」と
言われたこと自体、否定でしょ。
イチゴに砂糖は合わないと、
言ってたときと一緒でしょ。
窓から ゴトゴト と聞こえる電車が
あなたを運んでくれていたけど
もう自転車だけで十分だから
当分 駅にも行かないな。
鏡に貼った 馴染みのBarのステッカーも
いつか古ぼけてはがれたように
この出来事も、心からはがれる日が
来るのかなぁ?
ちょっと乙女ぶって
弱ってしまいたいのに
それすら満足に出来ない自分に
イライラする。
「あぁ、それがいけなかったのか。」
可愛いシュシュとか、高いピアスとか
ちょっと脱線してたかな。
苺が滲んでピンクになるのを
いっつも不思議そうに覗き込んでた
あのまつげを思い出したくて
また がしがし と 苺を食べる。
あたしは結構、乙女なのかもしれないな。
|
|
|