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光源を探す指
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作詞 矢伏 紳 |
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何度目だろうね
知らないフリをするのは
鍵なんて掛かってないのに
このドアでいつも引き返す
そこにいたはずの僕は
黒い影法師になって
どこまでも伸びてった
やりなおせないほど長く遠く
光の束を手繰り寄せては
かじかむ指で押し戻す
遠心力でブレた
手書きの白地図に
今日のことはまだ何も書いていないさ
返事のない手紙
書きかけて捨てたのは
薄目を開けて夢を見てた
眩しい真夏日の出来事
ここにもういない君が
たなびく煙になって
天窓から逃げてった
追いつけないほど高く遠く
布団の中から手だけ伸ばして
光源を指で探り出す
遠心力でブレた
考え事で歪んだ
でこぼこの机で破れた
手書きの白地図に
手書きの回路図に
今日のことはまだ何も書いていないさ
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