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花曇の日に
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作詞 真木 |
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旅立ちの季節に祈りの言葉のように聞こえた
「幸せになれ」
何でそんな、また会えるのに、と心の中で呟いた
新しい季節は花の香りと曇り空
なかなか暖かさは安定しないな
開花予想を外れた桜が今年は長持ちするらしい
いつも隣にいたのにな
懐かしい、なんて
思い出話になるのはやるせない
元気にやっている、少しの嘘を混ぜた
周りもいい奴らで、どうにか馴染めそうだ
嘘じゃない
少しずつ少しずつ暖かさが増してきて
過ごした季節は遠くなっていくな
新しい季節はもうすぐ終わりらしい
今何しているんだ?
また会おう、と言ってはみたけれど
合わせる顔も見つからない
次の季節はやってくるんだって
なんの名残も残さずに
どうしても閉じ込めてしまいたかった景色を
憶えているのにどこか不鮮明なんだ
あの日のように昨日のように
触れられるリアルは逃げてしまったらしい
こんな俺をお前は困ったように笑うんだろうな
だって
「思い出になってしまっても 一緒にすごした事実は変わらない」と
笑ったのは俺のほうだった
無理やり笑ったら、お前の、みんなの、笑顔が浮かんだ
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