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足跡
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作詞 may |
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生きていた
灰色のコンクリート 四角の中
美しく差し込む光を 白いカーテンが遮る
囀る小鳥の声が窓の隙間から入り込んで
その小さな手を引いていく
何もない部屋で 閉じた扉にもたれかかる
指をくわえて 右手には大好きなぬいぐるみを抱えてた
どこから伸びる影は 決して私を覆おうとはせずに
何も変わることのない毎日が 信じていたことを壊していった
見下ろすように笑っていたその口をハサミで切った
生きていた
真っ直ぐに伸びる雑草 泥土の上
照りつける太陽を 白い自分の手で遮る
煩わしく息を吐く音が人込みを満たして
この短い足を飲み込んでいく
何度も夢見る場所に 一本だけ大きな木がある
手で望遠鏡を作って 届かないそれを毎日見ていたんだ
忍び寄る星屑の夜は あざ笑いそれを隠していって
何時もつけたままのラジオの音が 夢の夢を消し去った
強く生きる太陽にはとても歌も届かない
生きていた
胸に燃える心は冷たさを覚えて それだけを繰り返す
夢の夢から覚める一瞬に 空を越えて飛ぶ鳥を見た
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