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死屍胡蝶戀廻戯曲
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作詞 百鬼 蜈蚣丸 |
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僕は継接ぎの しがない死体
貴方に愛されて 愛で動くの
此の冷たく腐臭漂う体でさえも
貴方は抱いてくれるのです
眼球も内臓も皮膚も肉体も
全てが違う人の死体
継接ぎで作られて
愛で動いてる僕の体には
羽化の時を待つ胡蝶が眠ってる
人の魂は胡蝶のように
天に羽ばたく其の時まで眠る
今までの愛を夢に見るように
安らかな寝顔で身を翅で包み
地獄が醜い場所ならば
極楽も醜い場所なのだろうね
だって同じ
屍の逝き場
僕の廻りには胡蝶の戯れ
翅がボロボロの胡蝶の戯れ
誰もが遊ぶ(スサブ)快楽の淵に
舞い飛ぶ胡蝶に淵から陰の手
翅を掴まれ引き千切られて
泣き叫ぶ声が耳に沁みる
頬に触れる指 首を詰る(ナジル)舌
貴方は僕を
無感情の恐怖から救う
僕は腐りかけ しがない死体
貴方に愛でられて 愛で動くよ
此の醜く死臭馨し體でさえも
貴方は抱いてくれるのです
心臓も小腸も耳も骨髄も
全ては違う人の死体
何時までも腐りかけ
愛で悶えてる僕の體には
羽化の時に散る胡蝶が眠ってる
人の言の葉は胡蝶のように
天に羽ばたく其の時まで祈る
今までの愛を神に祈るように
安らかな寝顔で背の翅を閉じて
阿修羅が苦しい場所ならば
極楽も苦しい場所なのだろうね
だってどっちも
屍の群れ場
僕は愚かだよ 胡蝶に戀風
翅はボロボロの胡蝶の戀病
誰もが浸る魅惑の沼に
舞い飛ぶ胡蝶に沼から梦の手
翅を毟られ引き摺り込まれ
狂い笑む顔が脳に残る
腹を抉る指 口を塞ぐ舌
貴方は僕を
無表情の孤独から掬う
僕ノ廻リニハ胡蝶ノ戯レ
翅ガボロボロノ胡蝶ノ戯レ
誰モガ遊ブ(スサブ)快楽ノ淵ニ
舞イ飛ブ胡蝶ニ淵カラ陰ノ手
梦ハ愚カダヨ 胡蝶ガ戀病
翅モ破レテテ 胡蝶ハ戀燃
誰モガ沈ム空虚ノ空デ
舞イ飛ブ胡蝶ニ海カラ君ノ手
翅ヲ掴マレ抱キ締メラレテ
愛しているよト胸ニ沁ミル
皮膚を紡ぐ絲 戀をなぞる指
貴方は僕を
狂ヒ戀の地獄へ落す
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