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20円チロル
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作詞 どぶはまり |
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ガラスの風が すり抜けていく
緑そよいだ 街路の車線
鼓膜の奥で くすぶっていた
水の流れに 波が踊る
携帯電話が 震えていたって
昨日の夜は 毛布を被った
涙の枯れる 音を知ったよ
赤い瞼に 刺さる光
君の癖なら たくさん知ってた
あくびする時 手を開くのも
笑った時に 目を逸らすのも
大事な話を切り出す前に
40円を 使うことも
ああ
もうすぐ コンビニ前だよ
指を絡めて歩いた景色も
今は色しか 滲まないんだ
ねぇ
本当は 気付いてたんだよ
熱を刻んだ左の 手のひら
君は色にも 滲まないんだ
100の言葉と
1つの四角
どっちが私を
泣かせるだろう
ごめんな よりも
さよなら よりも
食べられなかった 甘い苦さ
言葉にならず ずっと ずっと
わがままだったと 言い聞かせても
独りのままな 街路の車線
鼻腔の奥で くすぶっていた
ウルトラマリン 昨日の残り香
君のことなら 幾つも知ってた
嘘をつく時 手を握るのも
怒った時に 目を睨むのも
大事な話を切り出す時に
40円を 使うことも
ああ
未だに 残っているんだ
指の合間で緩んだ チロルが
少し小指に 滲み始めて
ねぇ
この熱 どっちのせいかな
時を刻んだ左手の チョコ
溶けたカカオは 拭えないまま
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