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隔離病棟
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作詞 伶 |
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そして今もなお 世界は優しき胎内とおなじ
冷たいもので満たされて
快楽(けらく)と苦痛の狭間には 絹布の帳すら無い
病的に 残酷に
求めたのは温もりだろうか
美しさを纏うことも
出来ないまま
“罪深キ死者ヲ鳥葬ニセヨ
浅ハカナル思考ヲ啄メ”
柔らかな毛布の中に 鋭い声が谺する
限りなく夢に近づいて
憂鬱が蕩けて弾けた
弄(まさぐ)った闇の奥底に
君の 翼が見えた
やがて息絶えた 世界は静まり永遠を巡る
僥倖さえも望まれず
堕落の天使が舞い降りる 爛れた髪を引き摺り
朧気に 月は照る
残った時間は 刹那より甘く
狂わしく愛すことが
罰となるなら
“欲深キ王ヲ磔刑ニセヨ
愚カナル者ハ殺メヨ”
強かな叫びが刺さり 塞いだ傷が血を流す
当ても無く歩む道筋は
極楽を騙った煉獄
脆すぎて落ちた魂と
死へと 捧ぐレクイエム
“罪深キ死者ヲ鳥葬ニセヨ
浅ハカナル思考ヲ 啄メ”
柔らかな毛布の中に 気高き声が谺する
限りなく夢に近づいて
憂鬱が蕩けて弾けた
真っ暗な闇の奥底で
僕は 生きているんだ
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