|
|
|
セピア
|
作詞 暗闇族 |
|
昔話でもしましょうか
そう言って お手玉取り出す祖母の顔
金平糖を詰めたような音がして
細めた目の しわが物語る
いつの間に来たのかしら
置き去りだったあの日はセピア
色褪せ破れたお手玉と
少し甘くて知らない時代
思い出が こぼれ落ちてゆく
日なたでお茶でもしましょうか
そう言って 編み物休める祖母の顔
折り紙の柄 選ぶのやめて頷いた
私の目に 幸せ映る
いつの間に来たのかしら
置き去りだったあの日はセピア
解けて破れた手袋と
少し苦くて優しい日陰
思い出が 照らしてくれた
いつの日か戻れるかしら
置き去りにしたあの日のセピア
朽ち果てた今を生きている
甘くて遠い優しいセピア
あの日はもう 戻って来ない
|
|
|