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「ありがとう。」が精一杯だったの
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作詞 Mary |
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最後の最後の瞬間が
今まさに走り去ろうとしている
電話の向こうのあなたの声は
いつもより硬くこもっていて
ねぇ 伝えたいことはたくさんたくさん
あったはずなのに
外側からはらりとこぼれた欠片しか
届けられずに
ただ言いたかったのは ずっと
言葉にしたかったのは
胸に詰まって頬をすべったのは
この一言だったのに
最後の最後の瞬間を
ただ残したいだけなのに あなたの
息づかいを忘れたくないのに
滲んだ声ごまかすのに必死で
ねぇ あきらめたことはたくさんたくさん
あったはずなのに
心の奥にしまった 想いが目覚めそう
早口ではらった
ただ苦しかったのは ずっと
形にしてきたのは
息が詰まって眠れず考えたのは
この一言だったのに
最後に聞きたかった あなたの冷たい言葉
なのに ボタンを押して闇が訪れたあと
気付いたのは最後まで優しかったこと
そして言えなかった
そして言えなかった 最後まで
ただ想っていたのは ずっと
言葉にしたかったのは
「幸せに。」「元気でね。」全部言えずに
「大好きだったよ。」も 全部言えずに
今さら、届けと歌う
今さら、届けと歌う
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