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思春期の頃
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作詞 u.hashimoto |
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それはリアルでもあり
夕涼みでもある様な
まばらに生えた午後だった
ぼくは不精な髭をなでながら
過ごす
ひとりの若者と化していた
おばけ
おばけみたい
にょきにょきと
黒い毛のおばけが生えてくる
ぼくの体がいつしか
見えない魔力で蝕まれていく様な
なんて怖い
そしてまた自由という空き地に
無数の針で留め金打たれ
苦しさにあえぐ
だれも聞いてはくれなくなる
時を知らずに
ぼくは必死であえいだ
泳げない
カエル
そんな午後
ミルク色に更けていく西の方を
見ることさえできず
あの頃の美しさ
写し取れるカメラを持ち合わせてなかった
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