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回遊魚のワルツ
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作詞 あくる |
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時は大海のごとく 波は泳ぎ続ける
人は泳ぐ回遊魚 止まる事は許さぬ
漂う海の中に 何を見出すのか
魚たちは進む 他の色と違わない
鱗の背に映った シネマの憐れさ
揺れる世界の蒼さ 知ることさえ知らずに
同じ道を辿る様に 全ては繰り返す
井の中の蛙は 大海を知らぬと云う
しかし空の蒼さなら 誰にも負けず知ると云う
大海に住む回遊魚 何も知りもせずただ…
魚たちは踊る 他の者と違わない
海路に聴こえてくる ワルツの憐れさ
揺れる陽の明るさを 知ることさえ恐れて
同じ生き方だけを 永久(とわ)に繰り返す
ある時ある魚が ある群れを抜け出した
「我は我の為生きて 我の海路(みち)を泳ぎゆく」
背く海路は険しく それでも彼はただ云う
「我の弱さが悪くて 我の強さが足りぬ」と
己を追い詰めてただ 未知の海路(かいろ)を泳ぎ
同じ生き方だけは 永久(とわ)にしたくはない
夢見、月を見上げて 涙を流した
魚たちは進む 他の色と違わない
鱗に映るシネマは 見たくはないから
いつか叶うと信じ 今も泳ぎ続ける。
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