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ツバメの唄
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作詞 TENKU |
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宝石みたいな街は遠ざかり
電車は夜の海の中を進む
水面がキラリと光ったのを見て
春が来たんだと初めて気付いた
終着駅の前で
いくつもの街を越えて ツバメは飛んでゆく
この痛みなら どこかの海に落ちればいい
夢ぶつけた星空を見上げなくなったのは
いつからだろう この涙はいつ枯れたんだろうか
薄暗いホームに一人立った時
風が淋しさをつれて吹きぬけた
座り込んだベンチ しばらく立てなくて
見上げれば 軒の下にツバメの巣
早く帰らなきゃな
明日の翼を広げ ツバメは飛んでゆく
黒く煙った でも嫌いじゃないあの街へ
冷たいノブを回わせば 心が溶かされてく
灯りが点いて また消えるまで
幸せの一時間
いくつもの街を越えて ツバメは飛んでゆく
この痛みなど忘れるくらいの喜びへ
大切な人のために 今日もススにまみれて
夢を見る暇などない
ああ それでも幸せだ
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