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アンティーク
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作詞 小春 |
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少女が言いました
「何故孤独が必要なの?」
「寂しいのなんて嫌なの」
大きな瞳で見つめながら
ある子は言いました
「この世には全て意味があって、」
「寂しさがあるからぬくもりがあるの」
無垢な瞳を見返せないまま
少女もその子も本当は知っている。
そう聞けと、そう言えと、決まっていることを。
少女が見たというその夢は
現実味を帯びた悲しい夢
零れ落ちるのは涙ばかりで
目覚めることを嫌がって
そして少女は眠り続ける
少女は思いました
「生きているのに死んでいるの?」
「そばに居るのに遠く感じるの?」
愛しい人を見つめながら
ある子は説きました
「愛しいから悲しくなる、」
「天国があるなら、ここが地獄よ」
少女の正しい意見に目を伏せて
少女もその子も知っている。
時の流れ、今の自分、変えられないことを。
少女が見たというその夢で
抱きしめていたお人形のように
少女が紡いだその言葉で
人を癒すことだけしたいと
少女のままで、ずっといたいと
少女が夢で見たお人形は
可愛く着飾って じっと見つめる
瑠璃色に光る つぶらな瞳で
全てを見透したまま じっと見つめる
少女がなりたいその夢は
特別な何かじゃなくて
ごくありふれた幸せと
ほんの少しの未来だけ
瑠璃色の瞳のお人形のように
人を癒すことだけできたのなら…
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